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極楽浄土Ⅲ
【2016年】
浄土の六鳥
『仏説阿弥陀経』の中にはそれぞれ個性的に浄土を彩る六種の鳥がいます。
白鵠と孔雀は、視覚的な美しさによって浄土を荘厳し、鸚鵡と舎利は人語を解して仏法を奏で、迦陵頻伽は流麗な音声で三宝を荘厳し、共命之鳥はいのちの平等を体現しています。
孔雀(くじゃく)
華麗な衣装を身にまとい美しさで人を魅了し、醜いもののない浄土を象徴しています。また、毒蛇やサソリ、毒虫を好んで食べるので煩悩を払う象徴としても敬われ、密教ではその強い解毒力が神格化されて、孔雀明王という菩薩が信仰されています。また、インドでは国鳥にも指定されているようです。
白鵠(びゃっこう)
鶴のような白い美しい鳥です。極楽浄土の六鳥は常に和雅の声を出して、人々に仏を思わせるのですが、この白鵠は姿の美しさでも人々を教え導きます。透き通るような美しさは浄土と仏の清浄性を象徴しています。